Amazon Prime Videoでジャケ観したので感想。
舞台はごく普通の家庭、父と息子であるアキオを中心とした物語。
普段は渋めで不器用な男なのに、ネットの世界では若者言葉ではっちゃけまくる父親。そんな父役に吉田鋼太郎がガチッとハマる。
この作品では、ゲーム画面内での演技と実写演技を往復するので、最初は世界観に入り込むまでに時間がかかる。が、どっぷり浸かった頃には次の展開が待ち遠しくなっている作品だ。
筆者は家庭用ゲーム第一世代で、ファミコンの名作RPGをプレイする父の後ろで観ていたことを覚えている。
作中にはFF3が登場するので、懐かしむ方も多いだろう。
四六時中、仕事ばかりだった父親が突然家庭に戻ってきて、家族との関係を取り戻すヒューマンドラマが、この「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」なのである。
レビュー(ネタバレ含む)
息子である主人公アキオは、父親の退職祝いにFFをプレゼントする。
アキオとしては、父との思い出のタイトルの続編を、成長してから父に返すといった儀礼的な面もあっただろう。
PS4とテレビとのセッティングから苦戦するような父であったが、次第にゲームの世界に没頭していく。
妻からゲーム時間を1日1時間に制限されたりと、80~90年代を生きてきたオジサンに突き刺さること間違いなしの内容だ。
小さい頃、父親が仕事で忙しく一緒にゲームができなくて寂しい思いをする。今度は自分が仕事で忙しく、プレイを断るなど、小さい頃にあった出来事を次々と回収していく。
また、音楽についてはFFの定番名曲が使われていたりと、ゲーム音楽ファンとしても不自然さがなく納得できる内容になっている。
ちなみにEDテーマはGLAYである。
序盤の伏線や父が仕事を突然辞めた理由についても、後半まさかのどんでん返しで判明し、家族の結束力とはいかに大事かということがわかる。
今の時代、ネットさえつながれば、どこにいてもリアルタイムでお互いの絆を確かめあうことができるのだ。
評価
総合 3.5点
※満点 5点