物質主義的な「土の時代」から、眼に見えないものを重視する時代である、「風の時代」が来ると言われている。
そんな中、Amazon Prime Videoで「NOPE」を観た。
作中でも言及されているように、これまで未確認飛行物体と呼ばれていたUFOがUAPと呼ばれはじめたりしている。
UFO研究が進んでいるアメリカの関係者内で、あえて呼び方をUAPと変更するあたり、謎の現象についての社会への関心がどんどん高まっていることがわかる。
NASAでは2022年からUAPの研究をすると公式発表もされている。
初めてのUFOの発見から、まだまだ多くの謎を含んだままの未確認空中現象について、この映画は新たな視点から切り込んでいる。
※以下、UAPと記述する。
舞台は牧場
牧場でタレント馬を調教しながら生活する親子。
ある日、空からの落下物による事故で父親を失ってしまう。
残されたのは馬達と自分と妹。
父の死後、牧場付近では不可解な現象が相次ぎ、その真実を撮影しようとする兄弟、技術者、カメラマンを描く。
以下、ネタバレ含む
画的には基本牧場が中心で、いわゆるB級な低予算っぽい作りになっている。
とはいっても、あのウォーキングデッドに出演していたグレン役のスティーヴン・ユァンが出演していたりもする。
主人公である影のある兄、OJと気さくな妹エメラルドは、つねにぶつかってしまうが、UAPの出現によりまとまっていく。
技術者役のエンジェルは、いかにもITオタク、都市伝説好きといった感じが雰囲気が出ていてリアル。人の家の監視カメラの映像をリモートで勝手に観たらダメだろうとツッコミしたくなる。
イカれた撮影監督のホルストのカメラマン魂もよい。いいキャラだったが、最終的に安否確認されないまま終わったのが気になる。
最初はうっすらと出てくるUAPである飛行物体が、最終的にはクッキリとしたモンスターとして描かれていくのが非常に面白い。
レビュー点
総合 3