記事を書くにあたり、あらためてWikipediaでコンプレックスの意味について調べてみました。
日本では今なお、「コンプレックス」と言えば、暗黙に「劣等コンプレックス」のことを指す傾向がある。さらに、精神分析の用語から離れて、「コンプレックス」を「劣等感」の同義語とするような誤用も生まれ、今に至っている。
今回はこの一般的に今の日本で使われている劣等コンプレックスについて書きます。
初めて抱えたコンプレックス
僕は若い頃、大小含め様々なコンプレックスがありました。
・悪夢のエーデルワイス
あれは確か小学校3年生の時だったと思います。音楽のリコーダーを吹く授業で、「エーデルワイス」という曲を覚えて最後にテストをするという物がありました。
順番にみんながテストをしていき、前の席の子が終わると僕の出番が来ました。
しかし僕はリコーダーをまともに吹くことが出来ずクラス中に笑われてしまう。28人クラス中、僕ともう1人を除いてみんな合格ラインに達していたのです。
僕の下手すぎるリコーダーは好きな女子にも笑われ、当時はネタにされたりすることで楽しむということが出来なかったので本当にただ辛くて恥ずかしい思いだけでした。
そもそも、なんでそんなの吹けるの?って感じで、本当に信じられませんでした。僕はこの時からリコーダーが嫌いになりました。僕の楽器コンプレックスはこの時に始まります。
・謎すぎる天空の城ラピュタ
小学校6年生の時には天空の城ラピュタのテーマ曲である『君をのせて』をクラスみんなで各パートに分かれて演奏する授業があり、僕の担当はティンパニーという名前のちょっと大きめの打楽器でした。
このティンパニーというやつはこの曲では主にサビ前などで盛り上げるための楽器で、たまにしか登場しません。打楽器なので演奏自体は単純だったのですが、僕は演奏するタイミングが全くわからず、先生に何度も怒られた結果、心底イヤになってしまいました。
僕にとって天空の城は深い謎に包まれていました。今でも「ティンパニー」という言葉を聞く機会があるとあの時のトラウマが蘇ります。
その後どういうわけか楽器にハマることになります。別記事に書いてまとめましたので、こちらも是非読んでいただきたい。
学歴コンプレックスで疲弊する
小学生の頃とは打って変わって10代の半ばから音楽にのめり込み、ずっとバンドばかりやっていて、四六時中バンドと音楽のことしか考えられず、学業がおろそかになり結果的に勉学とかけ離れた生活を送ってしまいました。
そのおかげでその後の10年間では通常では会えない刺激的な人達との出会いがあり、自分が好きなカッコ良いバンドと共演したり、年間80回以上ステージに立つという決して万人には出来ない体験をすることが出来ました。
しかしひとたび会社などで仕事をすると、学歴が無い=給料が少ないという現実を見せつけられてしまうのです。
この時はやはり辛い思いをしました。実際、同じような仕事をしていても月の給料で4~5万くらいは差が出てしまうのです。当時は若くて欲も強かったので僕は学歴のコンプレックスを感じずにはいられませんでした。
自分がうつであるというコンプレックス
更にうつであるというコンプレックスを抱えることになりました。
僕はうつを患ってから、どうしてみんな元気でいられるのか疑問で仕方ありませんでした。
実際にうつであると職場や会社に言うととにかく煙たがられます。「今日は動けません」と言っても単純に怠けていると思われてしまうんです。
このうつを持っているということは僕にとって強いコンプレックスとなりました。
本当に健康で元気な人が羨ましくて、どうしたら健康になることが出来るのか一晩中考えてしまうほどでした。
コンプレックスを感じてしまう時って?
コンプレックスというのは、自分が平均値から離れたと感じる時に生じるものだと思っています。
つまり平均値からの乖離を意識してしまうとどうしてもそれが生じてしまう。当時の僕のリコーダー演奏力や学歴は明らかに社会の平均値よりも低く、それを認識してしまったので強いコンプレックスを感じてしまったんだと思います。
また、少数派に属しているということも含まれます。うつであるという事も少数派に属するので、時にはそれ自体がコンプレックスになります。
僕は平日に外を歩くのが好きで、土日や祝日に人の多い場所に行くとなんだか疲れたような妙な気分になったことが何度かありました。
これは、「平日フルで働いて土日に思い切って羽根を伸ばす」みたいなメリハリのある生活ができている人に対して、自分が何がしかのコンプレックスを感じていたのではないかと思います。大したことではないのですが、こんなちょっとしたことからも生じたりします。
土日は人が多い=大多数の人々はこういう生活をしている→しかし自分は少数派である。という所だと思います。
案外身近な人にも影響を受けます。家族などの身近な人がコンプレックスを抱く原因だったりして、特にそういった場合は影響が強いと思います。
コンプレックス持ちはネット社会では優位になる
昔はメディアを持つなんて、資産や学歴や飛び抜けた才能がないと出来ないことでした。
しかし、個人が発信出来るインターネットというメディアがある今は、平均値からかけ離れればかけ離れるほど目立つことが出来ます。そうなると今度は自分へのリターンが期待出来ます。
コンプレックスを持つことが新たな収入の確保やセーフティネットや仲間を作ることに繋がるんです。
自分に強烈なコンプレックスがあればあるほど、それを形にして他人に向けて発信することでより強固な未来を形成することが可能になります。
同じようなコンプレックスを持つ人とは共生しやすいですし、どうやって付き合っていったらいいのかその道の先輩から教わることもできます。
僕は自分のコンプレックスのおかげで作曲が出来るようになり、サプリメントに詳しくなり、ブログをはじめて収入を得ることが出来ました。
今もコンプレックスを何かに活かせないか常に考えています。
自分が抱えるコンプレックスを意識していきましょう!
鬱バンザイ!