僕は小学校の頃、楽器オンチでした。
プロフィールにも書きましたが、音楽の授業ではリコーダーを全く吹くことが出来ず、好きな女子に笑われてから楽器がトラウマになりました。
そのせいで楽器全般が大嫌いになり、音楽の授業で楽器をやる時は本当に憂鬱で仕方ありませんでした。
しかし、そんな僕がある時から楽器に目覚めることになります。
シーケンサーを手に入れてから人生が変わった
中学3年生の時にひょんなことからシーケンサーという自動演奏出来る機械を手に入れました。
僕が持っていたのはYAMAHA QY10。
このシーケンサーという機械は、1つずつ音を機械に入力していくもので、大変面倒くさいものでした。僕はJUDY AND MARYの曲を耳で聞いて一つ一つのパートを打ち込んで行きました。
慣れない作業で、1曲ぶんのドラムパートとベースパートを入れるのに大体20時間はかかっていたと思います。
しかし、シーケンサーを使うことで、実際にリアルタイムで楽器の演奏が出来なくても1つ1つの音がわかれば最終的に曲として聴くことができて、まるで自分が楽器を演奏しているような気分になることができました。
ロクに楽器も弾けないのに音を操ることが出来るというのは快感でしかありませんでした。その後も僕は他の曲を何度も何度も聴いて、楽器ごとの音を耳で聞いて曲を分解し、シーケンサーに入れていきます。
僕は五線譜が読めないだけだった
僕が楽器を弾けなかったのは、五線譜が理解できなかったからです。
これは『文字が読めないから読書がつまらない』というのと同じで、五線譜から音楽の流れやリズム、音階をつかむことが出来ないので楽器を演奏出来るハズもなく、楽しめるわけもないのです。
その後、真剣にギターの練習をしだしたのですが、その時も1つ1つの音を必死に追っていただけで、ある程度弾けるようになるまで五線譜は一切読むことができませんでした。
子供の頃から、楽器を演奏する時は必ず五線譜を目の前に置いて演奏をしている姿しか観たことがなかったので、そういうものだと勝手に思い込んでいたんです。
でも、実際に鳴っている音を耳で聴いて分解するという作業をすれば、僕のように五線譜がわからない人でも楽器の演奏が出来るようになります。俗にいう耳コピというやつです。
その後五線譜と音楽理論を学んで、自分が感じていた音についてどういう作りになっているのか知ることになり、更に楽しむことが出来るようになりました。
作曲が出来るようになった
僕は朝目覚める直前と、シャワーを浴びている時、歩いている時に何かの音楽のイメージが頭で鳴ることが多いです。
これは学生の頃からあったことで、思いついた音をシーケンサーで探して入れることでオリジナルの曲を作れるようになりました。
作曲というのは、現代では五線譜に記録しなくても、音をシーケンサーなどに入力していくだけでも出来ます。
音符がわからないぶん、何十時間何百時間と曲をリピートするしかなかったのですが、そのおかげで音を聴く力がつきました。
そのうちシーケンサーの小さな画面では作業がやりづらくなってきて、音の入力先がパソコンになり、今に至ります。
多分、世の中には僕と同じように音を難しく考えている人が多いんじゃないかと思ってます。実は普段なにげなく歌っている鼻歌を丁寧に入力していくだけでもオリジナルの曲が出来るし、それをサポートするアプリやソフトウェアも沢山開発されています。
難しく考えすぎず、思いついたらとりあえずやってみるというのはとても大事なことだと音楽を通して学ぶことが出来ました。
人には可能性がある
僕が大嫌いだった楽器が好きになったように、急に何かのきっかけで好きになったり理解出来るようになることは沢山あります。
だから、自分から可能性を閉ざすことをせずにどんどん飛び込んでみたほうが絶対にいい。
年齢を重ねてから新たな才能に気付くなんてことはザラにあります。
僕は決して頭の回転が速いタイプではありませんが、機械を駆使することで頭の中のイメージを出せるようになりました。
計算力、集中力、記憶力が弱い人でも、現代ではその全てをスマホやパソコンが代用してくれます。必要なのは発想力とそれをはじめることだけ。
だから今悩んでいる人は自分の可能性を信じて欲しい。ありきたりな言葉ですが、これは本当の事だと思ってます。
鬱バンザイ!